冷食たこ焼きは好きなタイミングで絶品のたこ焼きを味わうことができるので人気です。たこが墨を吐く理由をご存じですか？タコ墨は料理に使われることが少ないため、あまり意識したことがある方はいないかもしれません。いかと同じようにたこにも墨があり、たこはそれを自分の身を守るために使用しているのです。こちらでは、たこが墨を吐く理由、タコ墨に含まれている成分についてご紹介いたします。

たこが墨を吐く理由ですが、簡単にまとめると敵から身を守るためです。

たこは敵から攻撃をされると、敵に対して墨を吐きます。墨がいきなり目の前に吐かれると、敵はたこの姿が見えなくなります。煙幕のような役割でたこ墨を使って、その間にたこは逃げることができるというわけです。

しかし、たこが墨を吐くのは緊急事態のときだけです。頻繁に墨を吐くことはありません。漫画を見るとたこが勢いよく墨を吹きかけているシーンがあったりします。しかし、攻撃目的でたこが墨をかけるということはありません。そもそもですが、たこは体の色と形を変えて、岩肌や海藻に化けることができます。敵から攻撃されないように、身を潜めることが得意な生き物なのです。

そのため、攻撃をされるということがあまりありません。それでも攻撃をされたのならば、最終手段として墨を吹きかけるのです。これらが、たこが墨を吐く理由です。

ちなみにいかは、頻繁に墨を吐きます。たこと同じように攻撃されたときに墨を吐くこともあるのですが、いかは影武者として墨を使うこともあります。海の中に墨を吐くと、海中を漂ういかのように見えます。敵が墨を狙っている最中に、いかは逃げるというわけです。

たこは余程のことがないと墨を吐きません。しかし、いかはちょっとしたことでも驚いて墨を吐きます。いかを飼育していると、墨を簡単に吐かれてしまい、水槽が真っ黒になるということもあります。ちなみに、いかの墨には粘性があるので、水槽で吐かれた際に放置をしておくといか自身が窒息してしまいます。そのため、早めに墨を吸い出さなくてはいけません。

たこといかは似ていますが、墨の使い方一つをとっても大きな違いがあるのです。

まず、タコ墨の栄養素についてですが、タンパク質・色素・多糖類・脂質などが含まれています。タコ墨は料理に使われることが少ないですが、含まれている栄養素自体は料理によく使われているイカ墨と大きな違いはありません。量についてもほぼ同じです。

しかし、うま味成分と言われるアスパラギン酸、グルタミン酸の量には違いがあります。料理に使われることが少ないタコ墨のほうがイカ墨よりも多くのアスパラギン酸、グルタミン酸が含まれているのです。

タコ墨のほうがうま味成分は多いのですが、取り出す手間はタコ墨のほうがかかります。たこの墨袋は内臓に埋もれているため、取り出しづらいです。さらにタコ墨は粘性が低いので、イカ墨と比べて簡単に流れ出してしまいます。こういった理由からタコ墨は採取をするのが難しいのです。

さらにたこ1匹が持つ墨の量は、いかと比べると格段に少ないです。種類によって異なりますが、たこ1匹が持つ墨の量はいかの10分の1とされています。イカ墨は粘性が高いので、タコ墨のように流れ出すこともありません。このように、扱いやすさはタコ墨よりもイカ墨のほうが優れているといえるのです。

また、当然ではありますが値段もタコ墨のほうが高いです。タコ墨のほうが採取しづらく希少性が高いので、値段も高くなっています。タコ墨を使った料理にタコ墨パスタがあります。提供しているお店は少ないですが、数少ないお店を調べてみると値段は1万円近くにもなります。それくらいタコ墨は貴重な食材なのです。

タコ墨はうま味成分こそ豊富なので、きちんと取り扱いをすれば料理に使っても問題ありません。しかし、取り扱いが難しいので、個人がタコ墨を使って料理をするのは困難といえます。興味がある方は、お店を調べてみてください。

イカ墨の料理は珍しくありません。レストランにいけばすぐに食べることができます。しかし、タコ墨の料理は貴重です。もし、タコ墨を使った料理を提供しているレストランに訪れる機会があったのならば、値段は高いかもしれませんが一度食べてみてください。貴重な体験となるでしょう。

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