タウリンとは？

タウリンとは、生体内で遊離した状態で存在している「含硫アミノ酸様化合物」の一つです。イカやタコ、貝類、甲殻類などに多く含まれています。タンパク質が分解される過程においてできる、アミノ酸に似た物質です。

人間には、体重の0.1％のタウリンがある、といわれています。心臓や肺、脳や骨髄といった様々な臓器・組織に含まれており、生命の維持には必要不可欠な成分です。

タウリンの摂取方法

水に溶けやすい性質のタウリンは、調理の段階で失われてしまうことも多いため、摂取方法に気をつける必要があります。生の食品に含まれているタウリンは「焼くと3割、煮ると5割減る」といわれています。汁ごと食べることができる鍋物・スープなどであれば、有効に摂取することができるでしょう。

タウリンの主な働き

タウリンの主な働きは以下のとおりです。

• ・血液中のコレステロール・中性脂肪を減らす
• ・適切な血圧を保つ、高血圧の予防
• ・肝臓の解毒能力をサポート
• ・インスリン分泌の促進による糖尿病の予防
• ・視力の衰えを予防
• ・新生児の脳・網膜の発育をサポート
• ・むくみの予防・改善
• ・便秘解消
• ・動脈硬化の予防

以上の働きからもわかるように、人間が健康な生活を送るためにタウリンは必要不可欠な存在です。

タウリンは体内で作り出せる？

栄養素の中には、体内で作り出せるものもいくつかあります。タウリンは、人間の体内でも作り出すことはできますが、必要量を満たしません。体内で作り出す分だけでは不足してしまいます。そのため、食事で取り入れる必要があるのです。

タウリンが不足すると招く症状

タウリン不足による症状は、タウリンの働きで紹介したことと反対の症状です。

血圧が高くなって動脈硬化を引き起こす、肝臓の機能が低下する、脂質の消化や吸収が上手くできなくなる、目の網膜の機能障害が起こるといったことが考えられます。いずれの症状も、命にかかわる症状を引き起こす恐れがあるため、タウリン不足には注意が必要です。

タウリンの過剰摂取

タウリンを積極的に摂取する生活を送るようになると、気になるのは過剰摂取です。栄養成分の中には、過剰摂取によって問題を引き起こすものもあります。しかしタウリンは水溶性であり、摂取すると比較的早く代謝されるため、過剰症の心配は必要ありません。そもそも不足しがちな栄養成分であるため、過剰摂取と呼ばれる状態になるほどタウリンを摂取する、という方はあまりいないでしょう。

タウリンは、過剰摂取よりも不足することによる問題が発生しやすいので、できるだけ積極的に摂取するのが理想です。