バラの状態は「個」

たこ焼きがまだお皿やパックに入っていない状態で、バラバラのときは1個2個…と数えます。1粒2粒や1つ2つという数え方も間違いではありません。冷凍たこ焼きのパッケージを見ると、30粒入りや30個入りなど表記もバラバラです。

入れ物によって違う数え方

たこ焼きが6個～12個ほどが並んだ料理になると、入れ物によって数え方が変わってきます。

たこ焼きの入れ物には

• ・プラスチック容器
• ・お皿（丸皿や角皿など）
• ・舟皿
• ・袋入り（冷凍たこ焼き）

などが挙げられます。

それぞれの入れ物ごとに数え方があります。

• ・プラスチック容器 1パック、2パック、3パック…
• ・皿 1皿、2皿、3皿…
• ・舟皿 1舟、2舟、3舟…
• ・袋入り 1袋、2袋、3袋…

ユニークなのは舟皿の数え方です。舟皿というのは、紙のように薄い木（経木・きょうぎ）の板を船の形にした容器のことで、たこ焼き専門店ではよく使われています。この容器に入っているたこ焼きは、1舟、2舟と数えることが多いです。

船舶は本来、1隻や1艘、または1艇などと数えます。たこ焼きに使われる舟皿になると、同じ船でも1舟と数えるのです。この1舟という数え方は、実はお刺身の船盛でも見られます。船舶を模した容器に限られたことのようです。

また、たこ焼き発祥の地とされる大阪では、パック入りやお皿に乗ったたこ焼きも1舟と数えることがあります。これは、たこ焼きが誕生した際に舟皿にのせていたため、そのころの名残で1舟という数え方が残っているのだそうです。

たこ焼き専門店は「舟」が多い

たこ焼きを専門に販売するたこ焼き専門店では、伝統の舟皿を使うことが多く、数え方も「1舟、2舟…」であることが多いようです。さすが専門店なだけあってこだわりを感じるところではないでしょうか。注文するときは1パックや1つという単位でも問題ありません。通っぽく注文したいときは、1舟と伝えてみてもよいでしょう。

スーパーやコンビニは「パック」が多い

最近はスーパーやコンビニでも、お惣菜のたこ焼きをよく見かけます。ほとんどがプラスチック容器に入っているため、自然と数え方は1パック、2パックとなっているようです。舟皿に入ったたこ焼きが、さらにプラスチック容器に入っていることもあります。細かく数え方にこだわると、取り出す前は1パック、取り出したら1舟になるわけです。

フードコートやファミレスでは「皿」が多い

平皿や角皿に乗ったたこ焼きが提供される場所では、ストレートに1皿2皿と数えることが目立ちます。注文時は1つ、1個という伝え方でも問題ないでしょう。

オンラインでの呼び方は個性が光る

最近はネット販売でも冷凍たこ焼きがよく売られるようになりました。決まりのないたこ焼きの数え方ですので、販売店によって数え方は様々です。袋入りの冷凍たこ焼きなら「1袋、2袋」とカウントする一方、箱入りのものなら「1箱、2箱」と数えます。

面白いのは「たこ」という単位をたまにみかけること。もちろん「たこ」という単位は存在しないのですが「1袋30たこ入り」と書かれていることがあります。1粒や1個でも伝わるはずですが、あえて「たこ」という単位を使うのは、1個のたこ焼きに1つずつ、必ずたこの切り身が入っている自信の表れなのかもしれません。